美術散華保存会&散華美術館 スタッフブログ

散華の情報、当会の活動、運営している散華美術館、奈良のこと等つづっていきます。

【展覧会】緑ヶ丘美術館・別館「マンガ散華原画展」【会期終了しています】

過去の美術散華で人気のものは多数ありますが、その中でも薬師寺の「稚児散華」は手に取ったとき誰もが笑顔になります。

稚児散華は「子どもたちの幸せを願う」ものです。製作当時すでに大御所の漫画家さんが描いた、書き下ろしの作品ばかり。今から思えばとても贅沢な散華です。

 

その稚児散華の原画展が生駒市の緑ヶ丘美術館・別館にて、昨年12/1から先日2/23まで開催されていました。今回は薬師寺の東塔大修理落慶記念で実現したそうです。その模様をレポートしたいと思います。

《緑ヶ丘美術館イベント情報》http://mam-museum.com/event/manga/index.html

 

 

 

緑ヶ丘美術館には初めて行きました。生駒駅からバスで5分ほどのところですが、バスを逃したので歩いていきました。高低差は結構ありますが、歩いていける距離です。

別館での開催なのに、本館に行ってしまい、スタッフの方に教えてもらい、目の前の別館へ。受付で記帳をして、特に何もなし・・・思わず「入場料ってどこで払えばいいんですか?」と聞いたのですが、入場無料でした!

のっけから恥ずかしいことばかり・・・

 

2階、3階の展示室に分かれて原画が並んでおり、当会の収集している稚児散華で見たことがあるものもありました。置いてあったパンフレットが今回の展示のカタログのようになっていたので、それを掲載します。

 

キャラクターが全面に押し出してある散華や薬師寺や仏教のモチーフとのコラボで描かれたものもあります。私は薬師寺、仏教コラボの作品が面白いと思いました。

作品の題字や散華をいれるタトウ紙のデザインもあって、それも依頼していたことがわかります。

 

 

ここで好きな作品を何点か挙げてみます!

1.九里一平ガッチャマン

ガッチャマンと四天王像のコラボがかっこよかった。漫画家さんの四天王像が背後に透けて、たらし込みのような表現が良いです!

 

2.藤子・F・不二雄ドラえもん」コラージュ作品

ドラえもん』の生原稿がコラージュされていました。それがなんともオシャレで。

 

3.森下裕美「ひるね」

花びらが散っている様子とゴマちゃんが花びらを布団にしているのがかわいくて。

ちなみに、森下裕美先生は奈良県出身です。

 

 

4.ひこねのりお「カールおじさん」シリーズ

ほのぼのとした世界観が好き。ちょっとくすりと笑えるところも。

製品になったキャラしか見ていなかったので、なんとなくでしか見たことはなかったんですが、原画はすごく可愛かった。一番好きなシリーズです。

*「如来さまと」の赤鬼の表情がたまらん!*「おらが村」でお地蔵さんがたぬき?なのがクスッと笑える。

 

 

稚児散華の原画が見られた貴重な機会でした。

今度は散華としてぜひ自分の下に迎え入れたいですね!

 

ちなみに近鉄奈良駅薬師寺東塔落慶法要の日にちなどが出ていました。

どの散華が撒かれるのか、久しぶりの両方の塔がそろった姿など今から楽しみです。

落慶慶賛法要 5月1日(金)~5月10日(日) 午後1時~午後2時

内陣特別公開 5月1日(金)~令和3(2021)年1月17日(日)

https://yakushiji.or.jp/toto/