【ご挨拶】本年もお世話になりました
本年も散華美術館及び美術散華保存会をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
一年前、このような世の中になることを誰が予測したでしょうか?
散華美術館も臨時休館、様子を見ながら少しずつの再開というイレギュラーな対応となってしまい、全ての方の希望に添えられなかったかもしれません。
ただ今後も継続していくため、「細く長くできる範囲で」来年も運営していく所存です。
また今年は12月に奈良市内のホテルフジタ奈良さんが営業終了されました。
当会の散華ポストカードセットを早い時期から取り扱ってくださっていました。リピーターでお求めの方がいらしたようで、私も何度も納品など伺い、フロントの方には良くしていただきました。とても残念です。
ホテルフジタ奈良さん、本当にありがとうございました。
状況によっては引き続き、来館希望の方にご迷惑をお掛けするかもしれませんが、
また来年もどうぞよろしくお願いいたします。
美術散華保存会
【現存する最古の散華?】第72回正倉院展に行ってきました
お久しぶりです。美術散華保存会です。
臨時休業から、それを延長したりでしたが、ゆるゆると再開しています。
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再開一発目は時節柄、正倉院展の話題です。
今回は例年と異なり、日時指定の完全予約制となりました。例年なら10万人は来場者があった展覧会ですが、かなり数が絞られます。私も平日狙いで早めに予約しましたが、それでも夕方の時間帯しか残っておらず驚きました。今はもうチケットは完売だそうです。コロナ禍でも来られる方の意識の高さを感じます。
今回は例年よりものすごい目玉の展示があるかというと、率直に言うとそうでもありませんでした。ただ毎年見ている私からすると、「今年の正倉院展渋いな!通好みよね!」とも同時に感じました。今年の特集っぽくなっている武具・馬具、薬類…見た目は地味ですが興味深いです。
薬類は『種々薬帳』というものが残っており、聖武天皇の四十九日に光明皇后が薬物60種を献納したそうです。
奈良国立博物館「正倉院展」の五色龍歯の解説で下のように解説がありました。光明皇后のエピソードはどれも愛に溢れているような気がします。
献物帳の『種々薬帳(しゅじゅやくちょう)』には、堂内に安置して仏を供養するために献納するが、もし病に苦しむ人々がいれば薬を分け与えて良いとし、また彼らが亡くなった場合には花蔵世界(けぞうせかい)(盧舎那仏(るしゃなぶつ)=大仏の世界)に生まれ変わるよう願っている。光明皇后は以前より悲田院(ひでんいん)や施薬院(せやくいん)を創設するなど病人や孤児の救済に尽くしていたが、薬物の献納はその活動の一環に位置付けることができる。
おそらく海外から渡ってきたであろう漢方が塊で保存されていることに驚きました。当時の医療に使われたとのことですが、奈良時代の医療がどんなものだったか思いを巡らしながら拝見しました。
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保存会的には、37番「緑金箋(きょくきんせん)」が出ていたのが一番テンション上がりました!
これは奈良時代から伝わる蓮弁形の色紙で、法要の散華として使われていたと考えられているそうです。これは一応現存する最古の散華では?と思っています。(実際、一説として保存会でも人に伝えたりしています)
隣に38番「雑玉幡(ざつぎょくばん)」はビーズアクセサリーのような小さな玉をつないだもので、入れ物型に編んだものです。それがまた繊細で美しいものでした。
その解説には散華を入れる入れ物か?ともありました。華籠として使われていたとしたら、なんて素敵な!散華を撒いた後も美しい玉の入れ物がそこにあるのですから。
この2つは保存会的イチオシ宝物です!!
チケットは完売していますので、これから見る予定の方はぜひチェックしてみてください。
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行けないよという方は、奈良国立博物館公式Youtubeチャンネルで解説付きで見られるそうです。
こちらもご活用されてはいかがでしょう?(既に何個か動画上がってます)
【お知らせ】ただいま休館中です
大変ご無沙汰しております。美術散華保存会です。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、奈良へ来られる方も途絶え、散華美術館も自然と休館が続く事態となっておりました。
ご連絡などが滞り申し訳ございません。
散華美術館は現在も休館しておりますが、
誠に勝手ながら、8月末まで休館といたします。
再開時はこれまで通り、予約をいただく形をとらせていただきます。
またその際はこちらでお知らせいたしますので、よろしくお願い申し上げます。
また皆様と笑顔でお会いできますように・・・
【展覧会】緑ヶ丘美術館・別館「マンガ散華原画展」【会期終了しています】
過去の美術散華で人気のものは多数ありますが、その中でも薬師寺の「稚児散華」は手に取ったとき誰もが笑顔になります。
稚児散華は「子どもたちの幸せを願う」ものです。製作当時すでに大御所の漫画家さんが描いた、書き下ろしの作品ばかり。今から思えばとても贅沢な散華です。
その稚児散華の原画展が生駒市の緑ヶ丘美術館・別館にて、昨年12/1から先日2/23まで開催されていました。今回は薬師寺の東塔大修理落慶記念で実現したそうです。その模様をレポートしたいと思います。
《緑ヶ丘美術館イベント情報》http://mam-museum.com/event/manga/index.html
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緑ヶ丘美術館には初めて行きました。生駒駅からバスで5分ほどのところですが、バスを逃したので歩いていきました。高低差は結構ありますが、歩いていける距離です。
別館での開催なのに、本館に行ってしまい、スタッフの方に教えてもらい、目の前の別館へ。受付で記帳をして、特に何もなし・・・思わず「入場料ってどこで払えばいいんですか?」と聞いたのですが、入場無料でした!
のっけから恥ずかしいことばかり・・・
2階、3階の展示室に分かれて原画が並んでおり、当会の収集している稚児散華で見たことがあるものもありました。置いてあったパンフレットが今回の展示のカタログのようになっていたので、それを掲載します。
キャラクターが全面に押し出してある散華や薬師寺や仏教のモチーフとのコラボで描かれたものもあります。私は薬師寺、仏教コラボの作品が面白いと思いました。
作品の題字や散華をいれるタトウ紙のデザインもあって、それも依頼していたことがわかります。
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ここで好きな作品を何点か挙げてみます!
ガッチャマンと四天王像のコラボがかっこよかった。漫画家さんの四天王像が背後に透けて、たらし込みのような表現が良いです!
『ドラえもん』の生原稿がコラージュされていました。それがなんともオシャレで。
3.森下裕美「ひるね」
花びらが散っている様子とゴマちゃんが花びらを布団にしているのがかわいくて。
4.ひこねのりお「カールおじさん」シリーズ
ほのぼのとした世界観が好き。ちょっとくすりと笑えるところも。
製品になったキャラしか見ていなかったので、なんとなくでしか見たことはなかったんですが、原画はすごく可愛かった。一番好きなシリーズです。
*「如来さまと」の赤鬼の表情がたまらん!*「おらが村」でお地蔵さんがたぬき?なのがクスッと笑える。
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稚児散華の原画が見られた貴重な機会でした。
今度は散華としてぜひ自分の下に迎え入れたいですね!
ちなみに近鉄奈良駅に薬師寺東塔落慶法要の日にちなどが出ていました。
どの散華が撒かれるのか、久しぶりの両方の塔がそろった姿など今から楽しみです。
落慶慶賛法要 5月1日(金)~5月10日(日) 午後1時~午後2時
内陣特別公開 5月1日(金)~令和3(2021)年1月17日(日)
【BURARIならきたまち】北袋町のお店へ
「BURARIならきたまち」というフリーペーパーがありますが、近年きたまちにもお店が増えています。
近所だとなかなか行く機会を逃しているので、気になっているお店に行ってきました。
1軒目* CAFE TranQuilo(トランキーロ)さん
焼門前から西へ伸びる道沿い、奈良女子大学の北にあるお店。
お、おしゃれ!
いつもSNSでUPされてるマフィンを頂きたくて来ました。
この日はちょうどお昼だったので、ランチも合わせて♪
カフェオレ/ホットドッグ~カリーブルスト風/本日のおやつ(チョコチップマフィン)
先客は奈良女の学生さんとおぼしき女性一人だったのですが、
あれよあれよとお客様が増えていました。常連さんっぽいおじいちゃんも!
このお店でゆっくりしたくなるのわかる~!!
かくいう私も店主さんといろいろきたまち情報をお話できてよかったです。
★インスタされています→https://www.instagram.com/cafe_tranquilo.nara/
時間10:00〜20:00 不定休 FREE Wi-Fi 勉強、レポート、PC作業など大歓迎
駐車スペース・自転車スタンドあり
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2軒目*HAKUGINHI(ハクギンヒ)さん
こちらのお店の写真がなくてすみません!TranQuiloさんの東隣にあります。
器のお店で、主にやちむん(沖縄の焼き物)や琉球ガラスを取り扱っておられます。
《やちむんとは?》https://www.okinawastory.jp/feature/yachimun/whatisyachimun
実際にやちむんを見るのが初めてだったので、興味深かったです。
器を飾る什器も素敵でした。
こちらでも店主の方といろいろとお話できてよかったです。
今度来たときは何かお気に入りの器を見つけたいですね!
★インスタされています→https://www.instagram.com/hakuginhi/
こちらに詳細、営業日も載っています。時間13:30-18:30 駐車スペースあり
平日夜は予約にして、じっくり見ていただけるようにしているとも聞きました。
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本当はもう1軒行きたかったのが、この2軒の超ご近所…
ゆりゆりBOOKSさん!新刊・中古の絵本を扱っている絵本屋さんです。
ちょうど第2土曜だったのでお休みでした…
他にも新しいお店の情報を頂きました。
はにほ堂さん、菩薩カリーさん、とても気になります!
またウロウロしてきたまちの魅力あるお店を発掘したいと思います♪
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「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」も2/14(金)まで開催中 https://rurie.jp/
点灯時間 18:00~21:00
開催時間まで、きたまちの散策はいかがですか?
もちろん散華美術館への来館もお待ちしております!
(要予約です TEL0742-25-3601)
【お知らせ】ネットショップを閉店いたします
細々とネット販売していた「美術散華保存会museumshop」は1/31(金)をもちまして閉店いたします。
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今後の別のサイトでの販売などは決まっておりません。
決まるまでは、散華美術館に来られるか、電話で問い合わせ・注文していただくことになります。
(もちろん取扱していただいているお店での購入は今まで通りです)
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ネットショップをご利用いただいた皆様、ご愛顧いただきありがとうございました。
お手数おかけしますが、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
また販売に関して新たな事柄が決まりましたら報告いたします。
【初春】子年の守り本尊は?
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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さて、今年は子(ねずみ)年。
保存会で実施している「写仏散華」では、干支の守り本尊8種と十一面観音1種の計9種から、ご自身で仏さまを選んでいただき写仏・彩色していただいています。
子年の守り本尊は、千手観音菩薩さまです!
これはかつて私が描いてみた見本です。優しい雰囲気にしたかったので、落ち着いた色合いにしています。
さらに今年アレンジを加えました!
よく見ていただくと…額とアクセサリーにデコパーツをつけてキラリと装飾。
女性の方なら、ラメのマニキュアで部分的に盛り上げてキラキラさせることもいいかもしれません。
一度完成させた仏さまでも、またアレンジを加えることができるのが面白いですね。
今まで体験された方もご自身の仏さまをもっと自分好みに、魅力的に感じられると思います。
こちらはじゃばら型のアルバムに写仏散華と、右にはワークショップで使用している梵字の消しゴムはんこ全部押しです。
この梵字印を押すだけで作品が締まります。
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「では、この写仏散華はどこで出来るの?」と思われた方へ・・・
いつもは散華美術館で予約していただければ体験できます。(体験料1000円・入館料込)ただし、梵字のハンコはなくて別のハンコとなります。
◎電話予約はこちら◎ 0742-36-3601
あとは、不定期でイベントに呼んでくださった場合にこちらでも募集をかける場合があります。その時々で無料・有料と違いますが、内容やお渡しできる散華の枚数が違ったりします。有料だと仏さまの解説もしたりできますよ。
もし何かイベントで写仏のご依頼やご相談があれば、保存会かよしだまでご連絡ください。お待ちしております!