美術散華保存会&散華美術館 スタッフブログ

散華の情報、当会の活動、運営している散華美術館、奈良のこと等つづっていきます。

【展覧会探訪】御即位記念 第71回正倉院展

今回もオータムレイトチケットを活用して、2日(土)19時に来館しました。

金土日祝は20時まで開館していますよ!


f:id:sange_nara:20191103104910j:image

連休の初日とあって、遅い時間でも結構人が多いと感じました。でも、個人の感覚ですが、ストレスを感じるような込み具合ではありませんでした。

 

🔸🔸🔸🔸🔸🔸🔸


いつも60数点出ている宝物ですが、今回は41点。これはやはり東京の方に行ってる分減ったのでしょうか?展示する宝物を今年だけ増やすわけには行かないですもんね。


💠気になった宝物💠


1.天平宝字二年十月一日献物帳(藤原公真跡屏風帳)
光明皇后が父・藤原不比等の屏風を正倉院に収めた記録。お父さんの書ですから、思い入れもあったでしょうね。今はなき屏風がどんなだったか気になる。


2.鳥毛立女屏風
今や顔以外は白描だが、当時はヤマドリの羽を装飾につけていたとされる作品。それにしても顔に親近感がありすぎる笑


f:id:sange_nara:20191103104929j:image

(チケットに鳥毛立女)


3.礼服御冠残欠
聖武天皇光明皇后らの冠の細かい飾りの残欠がかなりの量出ていました。小さなビーズ、繊細なつくりの金細工など今はバラバラだけど、一体となった冠はどんなにきらびやかだろうと感動。これも一つずつ拾い上げて保存する作業をされた方がいると思うと、なお凄いなあと尊敬。


4.続修正倉院古文書別集第四十八巻
これは鏡の裏の文様の下絵や文書の書きかけや書き損じを集めたもの。面白いのは、文書を途中まで書いて、なぜか陽気なおじさんの落書き描いちゃったページ(人物戯画)。こういうの、自分にも経験があるのですが、書いた本人は後世に残ると思ってないだろうな~恥ずかしいな~。

 

🔸🔸🔸🔸🔸🔸🔸


毎年行っている正倉院展、気持ちとしては地元のお祭りに参加しているような気分で見に行っています。
毎回新たな発見があり、過去に見たことのある宝物には「また会えた!」とうれしくなります。


まだまだ14日の会期終了まで時間があります。御即位記念の 正倉院展にぜひ行ってみてください♪

https://www.narahaku.go.jp/exhibition/2019toku/shosoin/2019shosoin_index.html