美術散華保存会&散華美術館 スタッフブログ

散華の情報、当会の活動、運営している散華美術館、奈良のこと等つづっていきます。

【展覧会探訪】正倉院展、観てきました。

今年の正倉院展も明日、明後日を残すのみとなりました…
毎度ギリギリではありますが、見に行ってきました。

目玉はポスターにも載っている「漆胡瓶」

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ポスターより当然小さいので、
エキゾチックな模様、美しいフォルム、
より繊細な逸品に見えました。

それよりも私は自称「地味宝物ハンター」なので、他の面白いものを発見!

「布作面」
儀式に使う、布に顔を描いたお面。
まず描かれてる顔が面白い。目の所もちゃんと穴が開いてる。
そして、思わず「天平人の顔ってこんなんなのかぁ」と想像してしまいました。

鳳凰頭」
第2会場で発見。
元は木製の水瓶の上にカバーとしてついていたと思われる鳳凰の頭部分。
顔がこれもユーモラス。装飾もはげているからか、鳳凰でもゆるカワな雰囲気。

「龍の墨壷(正式名称失念!)」
鳳凰頭」の隣にあった宝物。
こちらも龍と言いながら、ゆるキャラな顔。
舌をべーって出してビックリしてるような顔をしてます。
墨壷とのことですが、鑑賞にも堪えうるのは流石!

アンチモン塊」
今回、「和同開珎」などお金が出品されていました。
その鋳造で、錫を抽出したのがこのアンチモン塊からだといいます。(確か)
見た目は地味な金属の塊。
「こんなもん入れる?」って感じですが、
当時の人のやりとりを妄想すると……
「ちょっとこの塊余ったんですけど、どうしますか?」
「うーん、そやな、もったいないから倉に入れとこか。」
となったに違いない(笑)
色々妄想が膨らむアンチモン塊。

「鈴」
今回、鈴がいろいろ出てました。
こんなに色んな形があるのかとビックリしました。
杏形、蓮形、露形、ヒスイが付いたもの等々…可愛らしい宝物。
それだけさまざまな装飾品に使われていたということでしょう。

と言うわけで、
年に一回のお祭りのようなものですが、
地味だけど面白い逸品がたくさんありました。

明日は夜20時まで開館ですし、
最終日にいくなら、前日の日曜夜20時からのNHKEテレ日曜美術館
正倉院展特集の再放送を観てからがオススメです♪
(最終日は18時までなので注意してください)

奈良国立博物館HP* http://www.narahaku.go.jp